エルセクレタリーの事務所がある金沢市には数々の観光名所があります。
今回はその一つ、「茶屋街」の翻訳について紹介致します。
金沢市内にある茶屋街が「teahouse」と訳されているのを目にすることがあります。
おそらく、ネイティブの翻訳者がことば通りに翻訳したものでしょう。
茶室や、時代劇に出てくるような休憩所としての茶屋であれば、tea houseで間違っていないのですが
金沢の茶屋はそれとは明らかに異なります。
江戸時代、金沢の町割りが進む中、茶屋と呼ばれる遊郭(ゆうかく)を整備したのが始まりで
現在の「ひがし茶屋街」は、「東廓(ひがしくるわ)」などと呼ばれ歓楽街として栄え、
時には文化人達の社交場にもなっていた所です。
近年は建物の修景が進み、昔の風情が残る町として観光客の人気スポットとなっています。
「茶屋」の歴史的背景を知らない人が町屋を改修した喫茶店のあるこの地域を
tea house areaと訳したのも無理からぬことかもしれませんが…。
【金沢市内の茶屋街】
ひがし茶屋街 にし茶屋街 主計町(かずえ町)茶屋街
(写真提供:石川県・金沢市)